7月6日は「サラダ記念日」なのだそうです。知りませんでした。たまたま、ちょっとネットでニュース記事などを読みあさっていたら知ることになりました。
この本は1,987年5月8日に初刊発行されたということです。1,967年生まれの私は20歳、親元に住む学生でした。周囲で、この本が気に入っていた人もいました。
しかし、この歌は少し読んでみて同棲をしているか、カレ氏を泊めることができる若い女性の情景をさわやかに歌っているのだと判断した私は、この歌には全く共鳴しませんでした。
それで、当時は最後まで目を通さなかったのです。
『サラダ記念日』から三十年、ムック本が出ました。短歌について、いろんな角度から考えられる、そして楽しめる一冊になったなと思います。https://t.co/9ynUEk5y1g
— 俵万智 (@tawara_machi) 2017年6月30日
でも、その後、かなり大人になってから、この歌集を読んだときには「かわいい」と感じました。俵万智さまは私よりも5歳年上のようですけれどね。
そこで、今、「この味がいいねと君が言ったから……」という歌だけに焦点を絞って、色々思うことをまとめてみたいと思います。
2人の関係のステップアップをさわやかに描いている
この味「が」いいという時の「が」が、強烈に気になります。それと「サラダ」というのも気になります。
そして、私と同じように感じしている書いているブログみたいなものを見たことがあります。
まず、このセリフが出てくるに至った背景が気になります。
何度も同じ料理を一緒に食べる、あるいは食べてもらえる関係の男性が、当時20歳の親元で暮らしていた私にはいなかったので、この歌集が出た時には全然気持ちの中に入ってこない歌でした。
では、皆さまは、どのような受け止め方をし、反応をするのでしょうか?私なら、こういう感じになるかな……、という反応を挙げてみます。あなたはどうでしょうか?
「今度からこの味にする?」と動揺を隠しつつ聞いてみる
料理を作る側としては、まさか「この味がいいね」なんて言われると思っていなかった場合、それなりに動揺します。
特に、自分は気に入った味ではなく、ちょっと手が滑って塩がどぼーっと入ってしまって偶然出来上がってしまった失敗作の味が気に入られると、軽いショック状態になります。
だから、「今度からこの味にする?」なんていう言葉が口から出てしまったけれど「うん」とか言われなくないな~なんて思ったりしていて、穏やかな気持ちではないでしょうね。
でも、「この味がいいね」と言ったのだから「うん」と相手は言うはずなんですね。それが、塩分摂取量の多い不健康な料理だと知っていて、それを言わないでそのまま出すなんていうことはしたくなく、そこで軽く衝突したりすることもあったりなかったり……。
おいしい物は味が濃くて、高カロリーで、体に悪いんですよ?それを言わないで放置するなんて……。
しかし!
とっても若くて、2人の関係が新しくて、大好きなカレ氏に料理を作ってあげたくて、そして食べてもらいたくて仕方がない時代には、カレ氏に何を言われても、うれしくてうれしくてたまらないのでしょうけれど。
私にも、100年くらい前に、そのような時も一瞬あった気がいたします。
「実はこの味、失敗作だったんだけど?」と相手の反応を楽しみながら言う
この言葉は、ジョークで言う時と、正直な感想を答えただけの時と両パターンがあるでしょう。大雑把な性格の人の場合、味付けもかなり大雑把だったりして、味付けした時の量などいちいち覚えていないこともあるでしょう。
それで、
「え~っ、やっだ~、し~んじらんな~い!」と言う
これは相手の意見に賛成していない時に出やすい言葉でしょう。
料理をしていて、自分ならもう少し砂糖を入れた味が好きだけれど、たまたまその時砂糖が足りなかったなどの理由で、いつもより砂糖を入れないで作った味をパートナーは気に入る時もあります。
そういう時、作った側はちょっと葛藤がおきます。「え~っ、私その味嫌いだも~ん」とか、思ったりするわけです。それでも、相手に合わせたりしますね。
といいますか、長い間食生活を共にする関係なら、いつの間にかお互いに少しずつ妥協しあったりして、我が家の味ができていく感じがあるのではないでしょうか。
「あなたはもっと塩辛いほうが好きだろうけれど?」とか「きみはもっと、甘いほうがすきだよね?」とか、相手の好みがわかるようになるんですよね。
そこがポイントでしょうかね。「この味がいい」の「が」の意味。2人の関係が一段進歩したのでしょうね。そして、それが、サラダ記念日になった理由。
ちなみに、私のイメージとして、この料理はサラダではなかったのかもしれないけれど、歌ではサラダでなければいけなかった、という感じもします。やはりそのように感じている方もいらっしゃるようですけれど……。
しかも、サラダはみずみずしいグリーンサラダのイメージがピッタリですよね。
【何の日】「この味がいいね」と君が言ったから7月6日は◯◯◯記念日。 https://t.co/2meMa1S2oH
ああ、懐かしい……。今日のディナーのメインディッシュはこれがいいのでは?
スリムな体型を維持できますね💛— 沼佐睦美 (@mutsumi_numasa) 2017年7月6日
これが、肉じゃがだとか、パエリアとか、スパゲッティーバジリコとかだと、かなりイメージが違ってしまいますよね。サラダというのが、さわやかさと若々しさと清純さ(?)を感じさせてよいのではないでしょうか。
「この味がいいねと君が言ったから7月6日は肉じゃが記念日」ですと、全然違いますよね?
サラダは自分で作るとまずそうに見えるのが悲しい
サラダを食べよう! 7月6日は『サラダ記念日』 – エキサイトニュース(1/4) https://t.co/0YkWJEFwVI @ExciteJapanさんから
今日がその日なのですね~— 沼佐睦美 (@mutsumi_numasa) 2017年7月6日
サラダの中でも、ほぼ切って並べるだけで完成しちゃうグリーンサラダ。これ、写真写りがよく作るのは難しいと思いませんか?キレイに盛り付けるのが、とても難しいと感じます。
ちょっとの配置の違いや切り方の違いなどで、色合いのきれいなオシャレなサラダにも、葉っぱを並べただけの料理とは言えない物にもなってしまいます。作る人のセンスが見事に現れますね。
ですから、私は苦手な料理は何ですか?と聞かれれば「グリーンサラダ」と答えるかもしれません。とにかく、このグリーンサラダを用意するのは私は苦手です。
グリーンサラダは外で食べたいです。ポテトサラダとか、マカロニサラダは大丈夫ですよ。私流に作ります。
ということで、7月6日、サラダのコースなどいかがでしょうか?
前菜10種類のグリーンサラダ(エクストラバージンオリーブオイルメインのドレッシング)、メインディッシュはエッグサラダと、マカロニサラダ、スープはオニオンスープ、デザートは野菜のケーキとカモミールティーなど。
これですごく低カロリーかと思ったら、実はドレッシングやマヨネーズににたっぷりと油が使われているので、意外にも高カロリーになってしまっていたとかありがちですね。
まとめ
7月6日は「サラダ記念日」。すごくかわいい感じの歌集です。まだ恋愛を覚えたての若い女性から、もうその時期は過ぎてしまった女性まで楽しめる歌集です。
というよりも、読む人の状況によって、捉え方が違ってくるかな……、と感じる歌集です。私は最初に書いた通り、最初は「カレ氏、家に泊めているんだし、やることはやっている姉さんが、その部分は見事にオブラートに包んでいる歌で、好きじゃない」と感じて、最後まで読めませんでした。
その後10年くらいして読んで、「すごいな~、私より5歳しか上でないのにこの感性は……。やっぱり天才なのね」と思ったものでした。
2,017年7月6日サラダ記念日。ここまで3,300文字くらいです。最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。